僕の研究室では節約が叫ばれます。
いや、当たり前の事です。
遺伝子研究の試薬と言うのはどれもバカ高いんですよ。
本当に。
たった50µLぐらいで数万なんか当たりまえ。
本当にバカみたいな値段なので、節約するのは当たり前なのです。
ただ、試薬をケチり過ぎて、実験失敗を招いているのも事実な気がするんですよねえ。
例えば、大腸菌のカラーセレクションを行うために使うX-galとIPTG。通常のプロトコルの半量しか入れない為、カラーセレクションが基本できません。だってほとんど全部白コロニーに見えるんやもん。
そして僕が最大に思うのが、コロニーPCR。
大腸菌に組み換え遺伝子を導入した時のインサートを調べる試験の手法の一つなのですが、これは大腸菌を直接PCR溶液にぶち込んでPCRして、目的のインサート+約150bpぐらいのバンドが出れば成功なのですが、大腸菌そのものがPCRを阻害する要因満載なので、結構失敗するんですよねえ。
菌の入れすぎも、入れなさすぎもダメ。
インサートされてる配列によっては効率ダウンがジャブのように効いて、結局、配列が増幅されないこともあります。
とまあ、最近僕はこのインサートチェックが全くかからないという事に悩まされていたのですが、周りにこっそりとプラスミドを抽出し、抽出したプラスミドに対してPCRかけると…
ちゃんとかかるやん!
コロニーPCR用に24サンプルもPCRかけたことを考えれば、明らかに試薬の無駄。
本末転倒な結果すぎます。
まあ、プラスミド抽出にも色々と試薬使うので、コロニーPCRで出来るならそっちを使うべきでしょうね。
ただ、今回は配列的な問題か、全く成功しなかったので、ひっそりと使わせていただきました。
さてえ。
後は遺伝子の配列読んで、正しく単離できてれば、次のステップに行けます。
脱!細胞培養!!
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